Dr. K
ここで研修開始して一年になるけど、伸び悩んでいる様だが。
何が足りないと思う？
Dr. H
それは経験です！
指導されたことは、全て頭に入ってます。症例を積めば絶対上達できます。
Dr. K
エッチくんがそう考えるなら、試しにやってごらん。
それでは、週10件の手術と看護師の助手による手術を許可する。
一年後、実技試験としてどれだけ成長したか見せてもらうよ。
一年後、オペ室で、、、、、
Dr. K
手がかなり震えているが、大丈夫か？
深呼吸でもして、落ち着きなさい。
看護師さんに手握ってもらったら大部落ち着いたね。手も震えてない。
それでは、手術はじめよう。
うーん、危険な手技だから直したほうが良いって指摘した所は全て直ってないな。
一緒にやってた頃は何とか出来てた手技も出来なくなってるね。
Dr. H
直そうとは努力したんですが直らないから発想を転換して、今自分にできることだけで手術することにしました。それでも、手術は完遂出来るから大丈夫です。
Dr. K
大丈夫って？？？
合併症発症率は？
Dr. H
大きなものはありません。
Dr. K
大きい、小さいってどういう意味？
手術による侵襲と合併症を最少にする手術を目指しなさいってあれだけ何回も言ったよね。
Dr. H
確かに！
完全に忘れてました。目の前の手術の完遂だけ目指していました。
Dr. K
これは手術が下手な医師たちが陥る思考パターンだから、エッチくんだけじゃないよ。
でも、そうした医師に手術される患者さんは堪ったもんじゃないよね。
術後は毎回手術ビデオを見て反省して、ダメだった所を克服するために努力しないとね。
俺は、今でも悪い所は直して術式改良してるよ。だから、一年も経つと術式が変わるんだよ。
Dr. H
確かに、またDr. Kは腕上げたようですね。
Dr.Kに一生ついて行きます。
また指導お願いします。
Dr. K
指導料貰うよ。それでも良い？
Dr. H
わかりました。
自分への投資ですから、我慢します。
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